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不倫は後ろめたい。罪悪感から逃れようとしてか、自分を正当化しようとしてなのか言い訳をする輩は多いのだが、なかでもよく使われるのがこの2つだ。
「出逢う順番が違っただけ」
「この人に会って真実の愛がわかったんです」
リアルでもドラマでも実に多い。一説によると白亜紀から使用されているという話もあるくらいベタ中のベタで、聞いている方が恥ずかしいくらいの不倫界の定番フレーズだ。しかしこのセリフをふてぶてしい言い訳でもなく、自分に酔ったふうでもまるでなく、本気で言い放っているのが今回、取り上げる純愛ボーイタイプである。
既婚者ではあるが、敢えてボーイと呼びたい理由は「真実の愛」という言葉を、人々が居酒屋で「とりあえず生」という時と同じような雰囲気で簡単に口にする点にある。「いったいどこが真実の愛なの?」と聞いても「こんなに胸が痛いのは初めて」とか「彼女を思うとご飯も喉を通らなくなるくらい愛していて」などと言う。10代ならまだしも、40代、50代でもざらにいる。動脈硬化か心筋梗塞を疑ったほうがいいのではないか。病院に行け。
この純愛ボーイタイプの恐るべきところは「真実の愛」が最強だと考え、不倫という障害があっても惹かれ合った自分たちの愛こそ「本物」だと信じ、反対されればされるほど勝手に盛り上がっていく点である。そのため、意外なほど簡単に家を出て逃避行に走ったりもする。以下にて詳述する。
純愛ボーイは取り立てて不倫をしたいと願っているわけではないし、性欲もさほど強いわけではない。しかし「運命には抗えない」「真実の愛というものがある」と心から信じているところが不倫につながる。
そもそも妻との出会いだって運命だ、真実の愛だと思っていたわけだが。
長い時間が経つとそれもすっかり薄れ、恋愛小説やJ-POPの世界に浸るようになる。
「いけないとわかってはいるけれど、惹かれ合わずにはいられない運命の2人」「目が合った瞬間に恋に落ちた」「君のためなら何もかも捨てたって構わない」「永遠という名の愛」「君のためならどんな罪を犯すのも怖くない」などなど、「成人男性として大丈夫?」 と心配になるようなお花畑な世界観を、恋愛小説やJ-POPを始めとするエンターテインメントからコツコツと摂取し、不倫脳ができあがっていくのだ。
好きなアーティストや作家の話で盛り上がった女子につい、ハートも下半身もキュンとしてしまう。
「出逢う順番が違っただけ」
「この人に逢って真実の愛がわかったんです」
※「会う」ではなく「逢う」を使いがち
J-POPの不倫・悲恋ソングを聴く。切なく歌い上げるボーカルは、脳内ではもちろん自分である。
10%
再発率は低いが、これは「真実の愛」に目覚めると意外と簡単に家出や不倫相手と同棲といったことを始め、金銭的な条件もすべて飲んでも「離婚したい」と望むから。隠し立てはほとんどせず、金銭の支払いにも協力的ではあるのだが、「出逢った順番がァァ」などと叫び始めてお話にならないこともある。離婚の際には妻の精神衛生のためにも、調停離婚にする、弁護士に依頼するなど、法律の専門家を交えて話し合った方がよいだろう。
主な特徴は、
・ロマンチスト。要するにちょっとめんどくさい
・それだけに心から分かり合える友達も少ない
・友達の彼氏が劇団員や芸人などの夢追い人だと、ついつい意気投合してしまう
・出会いの数だけ恋をしてしまう
ロマンチックに愛を語るのが好きそうで怖いよ。でも、あなたの思い描くシナリオは誰とも最後まで共有できないモラルのないものだから、必ず歪みが生じて終わりはやってくる。ところが問題なのは、あなたが優秀で伏線豊富なシナリを描けちゃう場合。絶対にハッピーエンドにならないドロドロの人間ドラマの主人公で居続けるのって、そんなに楽しいか?
<記事:Ozzy>
妻や彼女に対する最大の背信行為、不倫・浮気。しかし残念なことに、一定数の男はその愚を犯す。そしてこの世の女たちも、目の前の男に配偶者や彼女がいると知りながら関係を持つこともあるのが現実である。ゲスオ図鑑ではその生態を暴き、配偶者や彼氏がいるすべての女性が「もしも」の際にその生態や心理を読み解くことを目的とする。さらに独身女性にとっても、不誠実な関係を持ったばかりに人生を無駄にしないよう、参考にしていただくことを目指している。
誰かに恋をしたり、愛したり。そこには人の数だけドラマが生まれます。とはいえ、そのドラマは必ずしも素敵なもの、とは限りません。出会って恋に落ち、結婚をした二人でも、別れを迎えることもある。恋が道ならぬモノであることも、少なくありません。
私たちを取り巻く「恋愛事情」や「夫婦の関係」は時代とともに、大きく様変わりしてきました。
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