浮気調査：過去の浮気調査依頼は可能なのか？探偵の調査能力と自分でできること【基礎知識002】

浮気の相談は、現在進行している疑惑について調べてほしいという依頼が基本ですが、中には、過去の夫や妻の浮気について調べられないか？といったケースもあります。

妻や夫の浮気を、偶然何かの機会で怪しい！と思ってしまうこと、知ってしまうことは、経験上意外と多いことのように感じます。

今は浮気をしていなくても、相手の過去の浮気を偶然知ってしまったら？

あなたはどうしますか？

多くの方は悩み、苦しむでしょう。そういったことがきっかけで相談に来られる人は少なくありません。その場合、過去の浮気調査を行うことは可能なのでしょうか。

• 探偵に依頼する場合
• 自分で浮気調査を行う

今回は、この二つについて説明していきます。

探偵は過去の浮気調査を行うのか？

結論から申し上げれば、過去の浮気調査を行う探偵はいません。

理由は、

過去の浮気調査では、離婚裁判や調停に有効な、「不貞行為の証拠」（配偶者以外の異性との性行為）を入手することが限りなく不可能に近いため。すでに関係が切れているのであれば、これらの証拠を押さえることができません。したがって、過去の浮気調査を探偵事務所が受けること自体成立しないのです。

探偵事務所の浮気調査は主に、

• 尾行
• 張り込み
• 聞き込み
• 浮気相手の身元調査

です。メインは尾行と張り込みですから、過去の浮気については、これらの調査方法も活かされません。したがって、探偵会社は現在行われている浮気・不倫の調査に限定して調査を請け負っているのです。

相手の過去の浮気を自分で調べてみる

費用をかけずとも、ある程度のことは自分でも調べることができます。

知ってどうするのか？知らないほうが良いこともある。という理屈は十分承知されていると思いますが、一度湧いた疑惑はなかなか収まりません。ダメ元で試すのであれば、次の方法により過去の浮気を暴いてすっきりしたほうが良いのかもしれませんね。

過去の浮気を調べる方法

（1）残された写真をチェックする

• パソコン
• スマートフォン
• Googleドライブ
• iCloud

これらのデバイスやクラウドに保存されている写真を調べてみます。問題はパスワードをどうやって入手するか。ここが一番難しいのですが、ビデオを仕掛けて入力しているところの撮影に成功された方や、夕飯時にPCをつかっていたご主人に、優しくたっぷり晩酌させて、そのまま酔っぱらわせて、閉じられていないアクティブなままのPCの中身を調べた方の例もあります。相手の日ごろの行動をよく観察して、隙を窺うしかありませんが、もっとも証拠が見つかる方法となります。

浮気相手の写真が残されている理由は、浮気の心理というのでしょうか。特に男性は相手との記憶を残したくなる人が圧倒的に多いと思います。大切な愛の思い出として、または、ある意味コレクションとして、バレないように写真を残すのは浮気をする人のお決まりのパターンですので頑張ってみてください。

逆に女性は消してしまう人が多い傾向にあります。しかし、浮気が本気にまで発展していた場合は、デート中の写真を思い出や未練として残っている場合があります。

写真の保存方法は、相手の名前などではなく、暗号化したフォルダや、わかりにくい名称で隠してあるケースが多く見受けられます。フラッシュメモリーやマイクロSDなどの外部記憶装置も徹底的に調べてみましょう。

クラウドの情報はパスワードさえわかれば、比較的簡単に見つかる場合が多くあります。最近のケースでは、クラウドサーバにおいて、いつでもどこからでも閲覧できるようにしている人が多くなっています。

（2）クレジットカード、ETCカードの履歴から調べる

お金の流れを追うことで何があったのか、行動の事実関係を浮き彫りにし、浮気や相手との関わり方を推測することができます。

ラブホテルを探る

ラブホテルをクレジットカードで決済すると、カード利用明細欄には、ホテル名ではなく、○○商会や○○○システムなどと、ホテルとは関係の無い名称で記載されることが多い。

明細に疑問に思う名称があった場合には、ラブホテルで使われた可能性があるので、必ず検索などして、その名称の会社がホテルに関連しているか調べてみましょう。

レストランの支払い

パートナーの趣味や性格、金銭感覚はよくわかっていると思います。普段のパートナーとは違った傾向のレストランでの利用履歴があれば、使われた頻度と期間を調べてみましょう。交際期間と合う頻度が推察できます。また、同じ日に怪しいホテルでの利用履歴があればほぼビンゴといってもよいでしょう。

浮気相手へのプレゼントを探る

自分がもらった覚えのないブランド品の購入履歴があればわかりやすいです。パートナーの持ち物なども事前に理解した上で確認していきましょう。これもかなり特定しやすい重要な証拠になります。

ETCの利用履歴は行動履歴

出張の行き先とETCの履歴がおかしくないか？会社に行ったはずの日に、高速道路でいつもと違ったところへ出かけていないか？こちらの利用明細からもわかる情報が多くあります。

（3）LINEを調べる

過去の浮気が数年以内のものならば、LINEの中に残されている可能性が高いでしょう。

ただし、浮気をしているような人は、スマホのパスワードは慎重にしっかりかけている場合が多く、もっとも困難な調査になるかと思います。しかし、LINEのパスワードを突破できて、履歴が消されていなければ、確実な証拠に近づけます。

過去の浮気が証明で来たら慰謝料の請求は可能か？

過去の浮気であっても、証拠があれば、相手に対してもパートナーに対しても慰謝料を請求することができます。ただし、 法律上の浮気にあたる不貞行為には時効があり、以下のポイントを理解した上で検討してみてください。

慰謝料請求についての時効（民法724条）
『被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。』
(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限より引用)

つまり、

• 過去に浮気があった（20年以内）
• 気付いたのは最近
• 浮気調査をしたら、相手の浮気に気が付いたその日から3年間（かつ、浮気があった日から20年以内）であれば、慰謝料の請求が可能

過去の浮気調査について、まとめ

いつも通りの日常が、一瞬で壊れてしまう瞬間。それはパートナーの浮気の発覚です。何もかも信じられなくなって、これまで同様に接することができない人もいるかと思います。しかし、今日までではなく、今日からの人生を大切にするのであれば、思い切って証拠を探して、前に進む方法を模索することの方が幸せになれる場合もあるでしょう。チャレンジしてみる価値は十分あります。

最後に、過去の浮気調査は探偵会社では行いませんが、パートナー自身の過去の情報・素行を調査することであれば探偵会社で可能になる場合があります。

• 前科調査
• 学生時代
• 借金
• 仕事
• 過去の恋愛歴
• 成形疑惑
• 病歴

ただし、これらの素行調査は、依頼主の目的を明確にして調査可能かどうかが判断されていきますので、よく考えて相談してみてください。